子どもの鼻水について

子どもの鼻水は、多くの場合、風邪やアレルギーによる自然な反応です。鼻の粘膜がウイルスや細菌、ホコリなどの異物を排除しようとすることで、鼻水が分泌されます。つまり、鼻水は「体を守るための防御反応」であり、決して悪いものではありません。
透明でさらさらとした鼻水は、風邪の初期やアレルギー性鼻炎でよく見られます。一方、白っぽく濁ったり、黄色や緑色に変化している場合は、ウイルス感染が進行したり、細菌感染を起こしている可能性があります。色が変わったからといって必ず重症というわけではありませんが、経過を見ながら注意して観察することが大切です。
小さな子どもは鼻の奥が細く、少しの鼻水でもすぐに鼻づまりを起こしやすい傾向があります。鼻が詰まると呼吸がしづらくなり、夜眠れなかったり、母乳やミルクを飲みにくくなることもあります。そのため、こまめな鼻水ケアが重要です。
また、長引く鼻水や繰り返す鼻づまりは、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などの病気が隠れていることもあります。発熱や咳、耳を痛がるなどの症状を伴う場合は、早めに小児科や耳鼻科を受診しましょう。鼻水は単なる風邪のサインで終わることも多いですが、子どもの健康状態を見極める大切なサインでもあります。
鼻水が出たらここをチェック
鼻水の色と性状を確認する
透明でさらさらした鼻水は、風邪の初期やアレルギー性鼻炎によく見られるタイプです。一方、白っぽく濁ったり、黄色・緑色に変化している場合は、細菌感染を起こしている可能性があります。色の変化が長く続くときや、鼻づまりを伴うときは、早めに医療機関を受診しましょう。鼻水の色は病気の重さを直接示すわけではありませんが、経過を観察する上で重要なポイントです。
熱や咳などの全身症状をチェック
鼻水だけでなく、発熱や咳、食欲低下、機嫌の悪さなどがある場合は、全身の感染症が原因かもしれません。特に発熱が続くときや、夜間に咳き込む場合は中耳炎や気管支炎を合併している可能性もあります。鼻水の症状だけに注目せず、全身の様子を合わせて観察することが大切です。
鼻づまりの程度を確認する
鼻が詰まると息苦しくなり、夜眠れなかったり、母乳やミルクをうまく飲めなくなることがあります。小さな子どもほど鼻づまりの影響を受けやすいため、口呼吸になっていないか、眠りの妨げになっていないかをチェックしましょう。吸引器などを使ってこまめに鼻を通すことが大切です。
鼻水の続く期間を確認する
通常の風邪による鼻水は、1週間ほどで軽快します。しかし、2週間以上続く場合や、繰り返し鼻水が出る場合は、副鼻腔炎やアレルギーが隠れていることがあります。長引く鼻水は自己判断せず、早めに医師に相談してください。
鼻水の出るタイミングを観察する
朝や季節の変わり目、特定の環境でだけ鼻水が出る場合は、アレルギー性鼻炎の可能性もあります。ホコリ、花粉、ペットなどに反応していないか確認し、環境整備を行いましょう。発熱や他の症状を伴わない場合でも、慢性的な鼻炎が隠れていることがあります。
鼻水が出たときの家庭内でのケア方法
こまめに鼻を拭く・吸引する
鼻水を放置すると、鼻づまりが悪化し中耳炎の原因になることがあります。ティッシュで優しく拭くか、赤ちゃんの場合は吸引器で鼻水を取り除いてあげましょう。強く吸いすぎると粘膜を傷つけるため、やさしく短時間で行うのがコツです。
加湿と室温管理をする
乾燥した空気は鼻粘膜を刺激して、鼻水や鼻づまりを悪化させます。加湿器や濡れタオルを使って湿度を50~60%に保ちましょう。部屋を温めすぎず、適度な温度と湿度を維持することで、呼吸が楽になります。寝る前に鼻をきれいにしておくのも大切です。
水分補給をしっかり行う
発熱や鼻づまりによって口呼吸が増えると、体の水分が失われやすくなります。こまめに水分をとることで、鼻水が柔らかくなり、排出がスムーズになります。お子さまが飲みにくそうなときは、少量ずつ頻回に与えるのがおすすめです。
鼻を温めて通りをよくする
鼻の付け根を温めると、血流がよくなり、鼻づまりの緩和につながります。温かいタオルを鼻の上に軽く当てるだけでも効果的です。就寝前に行うと、呼吸がしやすくなり眠りやすくなります。ただし熱すぎるお湯は避けましょう。
安静を保ち、体を冷やさない
体力が落ちると、免疫力も低下し、症状が長引く原因になります。無理をせず十分な休息を取り、体を冷やさないように注意しましょう。特に首元や足元を冷やさないようにし、入浴は体調を見ながら短時間にするのが良いでしょう。
鼻水が出たときの受診タイミング
鼻水が長引く・繰り返す場合
1週間以上鼻水が続く、または良くなったり悪化を繰り返す場合は、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の可能性があります。長引く鼻水は放置せず、小児科や耳鼻科での診察を受けましょう。
発熱や咳を伴うとき
鼻水に加えて熱や咳が続く場合は、ウイルス感染だけでなく細菌感染を併発していることもあります。特に高熱が続くときはインフルエンザや肺炎の可能性もあるため、早めの受診が安心です。
黄色や緑色の鼻水が続く場合
濁った鼻水が1週間以上続く場合、副鼻腔炎を起こしていることがあります。放置すると中耳炎や咳の原因になるため、早めに医師の診察を受けて適切な治療を受けましょう。
耳を気にする・痛がる場合
鼻水が耳管を通じて中耳に入ると中耳炎を起こすことがあります。耳を触ったり、痛がったり、聞こえにくそうな様子があればすぐに受診してください。特に乳幼児は症状を言葉で伝えにくいため、表情やしぐさを観察することが大切です。
呼吸が苦しそうなとき
鼻づまりがひどく、口呼吸が続く、ゼーゼーと音がする、眠れないなどの症状がある場合は注意が必要です。呼吸が苦しいときは夜間でも医療機関に相談し、必要に応じて受診しましょう。特に乳児は呼吸障害が急に進行することがあります。
大田区、目黒区、東急目黒線沿い(田園調布、奥沢、大岡山、洗足、西小山、武蔵小山など)、東急大井町線沿い(自由が丘、緑が丘、大岡山、旗の台など)で、子どもの鼻水の診察をご希望方はぜひ一度、大岡山こどもアレルギークリニックへご相談ください。
