制御性T細胞について

2025年10月6日に本年のノーベル医学生理学賞に坂口志文先生が決まりました。
素晴らしく感動いたしました。心からお喜びを申し上げます。
アレルギーに関与しておりますので、この制御性T細胞についてお話しさせていただきます。

この細胞は白血球の一種で、リンパ球中の10%が制御性T細胞です。
白血球は、細菌やウイルスなど病原体が体内に侵入したら攻撃をして、自己を守っているわけです。
ところが、時にこの攻撃的なリンパ球が自分の体を攻撃することがあります。
この結果生じるのが、花粉症やアトピー性皮膚炎、気管支喘息などのアレルギー疾患や、小児の1型糖尿病やリウマチなどの自己免疫疾患です。この攻撃的な細胞に働きかけて、攻撃をやめるように指令を送っている細胞があり、それが制御性T細胞です。

花粉症の舌下免疫療法はこの細胞を活性化することで症状の改善が期待できますし、食物アレルギーにおいては誘発症状を引き起こさない量の少量の食物を摂取することで、この細胞が活性化して食べられるようになると考えられています。

私は勤務医の時に小児アレルギー患者さんの制御性T細胞についての研究を行っていました。
何か質問がありましたら、お気軽にご質問ください。


大田区、目黒区、東急目黒線沿い(田園調布、奥沢、大岡山、洗足、西小山、武蔵小山など)、東急大井町線沿い(自由が丘、緑が丘、大岡山、旗の台など)で花粉症やアトピー性皮膚炎、アレルギー疾患の診察をご希望方はぜひ一度、大岡山こどもアレルギークリニックへご相談ください。