03-3720-2525
東急電鉄「大岡山」駅より徒歩1分
アトピー性皮膚炎は、皮膚に赤みやブツブツが出て、強いかゆみがあり、ひどくなると皮がむける、厚くなるなどの症状が、慢性的に良くなったり悪くなったりする病気です。乳幼児期では主に頭や顔、首にあらわれやすく、幼児や学童では首やおしり、ひじやひざの裏などにあらわれやすいようです。
アトピー性皮膚炎の原因はまだよくわかっていませんが、皮膚が外部からの様々な刺激を防御する「バリア機能」が低下していることによって起こると考えられています。小さなお子さんですと、この皮膚のバリア機能が十分に発達していないため、発症しやすくなっていると思われます。
皮膚のバリア機能が低下しているところに、様々な要因が重なって、アトピー性皮膚炎は発症します。その要因は患者さんによって様々ですので、生活のご様子なども伺いながら、それぞれに合わせた治療を行っていきます。
治療の柱としては、皮膚に炎症をおこす原因となっているものや、悪化させる因子を探し、それに対処していくこと、正しく丁寧なスキンケアをし、皮膚のバリア機能をなるべく保つようにすること、そして適切な薬物治療を行っていくことの3つとなります。
たとえばダニアレルギーが原因となっている場合は、カーペットやクッションなどはなるべく使わないようにし、掃除をこまめにし、古いぬいぐるみを遠ざけたりします。またスキンケアでは、なるべく低刺激の石鹸などを使用してお肌を清潔にし、保湿をしっかりとします。また薬物治療ではステロイド剤を有効に使い、炎症を抑えていきます。
強く症状が出ているときは、まず、ステロイド剤で炎症を押さえることで、慢性的に症状が続いてしまうことを防ぐことが大切です。また現在は「プロアクティブ療法」が有効と考えられています。これは炎症を起こしやすい部位に、炎症が治まっている期間にも薬を継続的に塗布するというものです。これには適切な回数、量などをお子さんの症状にあわせて適切に決めていく必要があります。
アトピー性皮膚炎の治療は、気長に、長期にわたって行うことが必要な場合もあります。当クリニックでは、お子さん、ご家族さまとしっかりとコミュニケーションをとらせていただき、十分な説明をさせていただき、ご納得の上、一緒に治療を進めていきたいと考えています。