日本脳炎ワクチンについて

日本脳炎とは

日本脳炎とは、日本脳炎ウイルスに感染することにより頭痛や高熱、吐き気などの症状や意識障害を引き起こす可能性のある感染症です。

感染経路は人から直接ではなく、ブタの体内で増えたウイルスが蚊(コガタアカイエカ)を媒体として人に感染します。

潜伏期間は6~16日ほどで、まず高熱や頭痛、吐き気、嘔吐、めまいなどの症状が現れ、意識障害、けいれんなどの中枢神経障害(脳の障害)が起こります。

日本脳炎発症後の死亡率は20~40%、治っても40~70%で、まひなどの後遺症が残り、100~1,000人に1人の割合で脳炎にかかります。

日本脳炎ワクチンとは

日本脳炎は重症化のリスクがとても高い感染症のため、日本脳炎を予防するためのワクチン接種が推奨されています。

日本脳炎ワクチンは生後6か月から接種可能で、7歳半までに3回、9~13歳の間にもう1回接種します(計4回)。

初回接種から2回目までに6~28日の間隔をあける必要があります。

ワクチン接種後の副反応として接種箇所の腫れ、痛み、発熱、頭痛が起こることがあります。

ごくまれにですがアナフィラキシーショックや急性散在性脳脊髄炎(ADEM)などを認めることもあります。

ワクチン接種後はなるべく安静にし、体調に異常が見られた際は接種をしたクリニックにご連絡ください。

なお日本脳炎は蚊に刺されることにより感染するため「虫よけスプレーを使う」「網戸を閉める」「肌を露出した服を着ない」など日頃の対策も重要です。